確かに時に捨てられる、それでも頼りにされる妻を演じたアリシア・ヴィカンダーももちろん良かったのだが、やっぱりエディ・レッドメインに尽きる。「博士と彼女のセオリー」ももちろん良かったのだが、それは「所作の美しさ」。ある意味パーキンソン病をうまく「真似た」と言っても良いのかもしれない。しかし本作では「表情の豊かさ」が素晴らしい。所作は真似でも得られるが、表情は役者本人の内面からくるところがないと成立しない。ゆえに彼もその役柄を相当深く掘り下げて演じているのがよくわかる。
予告編同士しか見ていないのだが、私としてはエディ・レッドメイン、米国アカデミー賞主演男優賞２年連続もアリだったかな〜、とやっぱり思う。受賞を逃しても役者としての懐の深さは十分に見られたと思う。
