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ファニーを探してのくりふのレビュー・感想・評価

ファニーを探して(2014年製作の映画)
3.5
【寝猫物語/残酷篇】

IFFJ2015にて。

上映はヒンディー語吹替えでしたが、元は英語。キリスト教徒が多いらしいゴア州が舞台ですが、だから英語を話している、とうわけではないでしょうね。

公用語はコーンカニー語だそうで、時折混じるのはそれらしい。主に英語で話すのは、FOX配給で、どうやら世界市場を狙った作りだからでしょうか。

吹替えの違和感が勿体なかったですが、お話はそこそこ面白く、何よりディーピカーちゃんの、ちょっぴりエロスな未亡人に萌え、燃えました(笑)。冒頭の、汗にてかる肌なんていいっすねー(はぁと)。

後に訪れる愛の交歓場面なども、インド映画としてはかなりの露出度なのでは? 虫刺されが気になって仕方なかったですが、露出度高くともディーピカーちゃん、どこまでもキュートです。下品には決してなりません。

原題『Finding Fanny』、ファニーは探される愛の対象である女性名ですが、Fannyの綴りだと米スラングで尻、英スラングだとずばり女性器を指すらしいです。物語をみてゆくと成程な、と思います。まずは愛という執着、思い込みを笑い飛ばしているから。

一方で愛の効能も描いていますけどね。そんな落差や振幅が魅力だろうと思います。一見、ブラックコメディのタッチですが、お話としてシビアなのでそう見える気がしました。

愛を探さない者は、本作の物語からは消されてしまうんですよきっと。画家が美熟女ロージーに執着していましたが、それは画家としての芸術的欲望だとわかると…あちゃー(笑)。

この画家いいこと言いますが、本作のルール?によるあの末路には納得しちゃいます…しちゃいけない気もするけど(笑)。

でも一番割を食ったのは、愛などどうでもよかった猫ちゃんでしようね。合掌。

結末は見えませんでしたが、これ以上お話が盛り上がらないだろうな、という上限は途中で感じてしまい、大満足、とはなりませんでした。ある種のフランス映画をみているような印象。ジャン=ピエール・ジュネあたり、こんなの撮りそうですね。

<2015.10.21記>
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