芹沢由紀子

hide 50th anniversary FILM 「JUNK STORY」の芹沢由紀子のレビュー・感想・評価

4.0
まだ生きていたころ、リアルタイムのヒデのこと、はよく知らなかった。ファンの子が白血病だから、自らも骨髄バンクに登録していたので、正義感の強い人だなくらいにしか思ってなかった。

亡くなった時も自殺だと思ったし、築地本願寺の泣き叫ぶファンたちを見て軽く引いてた。

しばらくして、Xの魅力にハマり、どんどん調べていくうちに好きになっていた。弟さんの本を1冊読んだり、雑誌インタビューを読んだ程度だけど、彼の前向きでポジティブな生き様を体現したような精力的なビジュアルや楽曲に、長らく励まされて生きてきた。

この映画からは、知らなかったことがたくさん知れて、没後時間がたてばたつほど輝きを増していくカリスマパワーの秘密みたいなものを理解できた気がする。

弟への配慮というか、愛情。スタッフへの気配り、世界進出をつねに見据えていた野心。(絶対自殺しようと思っていたわけじゃないんだなと確信が持てた)
セルフプロデュースのうまさ。
彼の片腕でもあり、スプレッドビーバーの一員でもあるINAさんが、目を潤ませて言葉に詰まるシーンでは、泣けてしまった。
スタイリストの恵美さんが、彼の最後の恋人であり、遺体の第一発見者だとい噂されているけど、現在の彼女のさわやかな満たされたような笑顔が、今でもヒデが大事な存在であることを物語っているような気がした。


ところどころに挟まれているアニメーションもとてもお洒落でかわいい。
時系列通り、リリースの順に構成されている編集もわかりやすい。
才能ある仲間に恵まれていたんだなとうらやましく思う。
そして、コギャルって曲、HIDEの声をサンプリングしたボカロに歌わせていたんだね!驚きです!!てっきり録音したvocal音源が残ってたのかと思ってたので。
しかしなんでYOSHIKIの言葉ってすべて嘘くさく響くのでしょうか?
芹沢由紀子

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