会長

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーの会長のネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

スターウォーズシリーズは全部見てたけど、サブコンテンツとか多すぎてなんだかんだ見られてなかった。
猛プッシュされてやっと観たけどもっと早く観ておけばよかったって後悔するくらい素晴らしい作品でした!!!

・エピソード4の直前、帝国軍がデススターを完成させてしまった直後。レイアが届けようとしていたデススターの設計図を手に入れるお話。
あの設計図を手に入れるのにどれだけの命のバトンがやり取りされたのかって思い出すだけで泣けてくる。
・ジンはお父さんの無念を晴らしたいってところからこの作戦に加わったと思うんやけど、もうそれだけじゃないよね、この功績は。ジンがいて、キャシアン、チアルート、ベイズ、ボーディー、K2、ローグワン作戦で共に戦った反乱軍の兵士たち、みんながいたからエピソード4で希望の物語を描くことができたんやなと思うともう涙なしには観られない……
初めはキャラクターがイマイチ薄いなとか思って見始めたけどいまではスターウォーズシリーズの中でも特にお気に入りになったわ……
・チアルートとベイズの関係性とかすごく良い。いまは失われたジェダイとフォースを信じてるチアルートと、それ自体は否定しつつもチアルートのことは誰よりも信じてるベイズ。盲目のチアルートが「我はフォースと共にあり フォースは我と共にある」って劇中、ずっと唱えてるやん?
最期のシーンでそれがめちゃくちゃ効いてくるよね……初めて登場するシーンでは古くさいフォースの思想を盲信してる変わったお坊さんみたいな感じやねんけど、もう最期はフォースと共にあるよ!って観てるこっちが思わされるし、ベイズがそれを唱えながら立ち向かっていくところはベイズ自身も信じてたと思うのよね。でもそれはベイズ自身の考え方じゃなくて、チアルートがそう信じてたから自然にそうなんだって受け入れたんだと思う。なんだかんだチアルートのことがほっとけないとこなんかも普通にお茶目というか可愛いよね。
・K2もユーモアがあってすごく好き。やっぱりスターウォーズの世界観においてドロイドの存在はかなり重要。人間とドロイドの関係性が私たちがSF映画を見るときの世界観というか宇宙観みたいなのを一気に高めてくれる。ドロイドでないとなし得ないこともたくさんあるし、ボロボロになっても機械だから、動く間はある意味で淡々と仕事をこなす感じがすごく良い。けど最期はもうジンとキャシアンを信じてたよね。機械に心があるのかってSFの命題の一つやと思うねんけど、私はスターウォーズに出てくるドロイドは心に近いものがあるんじゃないかなーっと思ってて、K2もそういう存在として描かれてるかなと思う。
・ラスト30分くらいがとにかく胸熱すぎて涙止まらんかってんけど、ジンとキャシアンが必死で設計図を手に入れるシーン、ボーディー、チアルート、ベイズのおかげでデータを送信するシーン、「誰かに届いたかしら……」ってジンとキャシアンは信じるしかないんだよね。自分たちの命をかけて守ったものが誰に届いたか、役目を果たせたのかってことをわからないまま、未来を信じて運命を受け入れる最期のシーンは綺麗すぎるんだけど、あくまでフィクションなんだからこのくらい大袈裟に描くほうが私は大手を振って感動できる。
・そして本当に最後の最後。データを受信してデススターの設計図が入ったディスクを必死で守る名もなきクルーたち。彼らがいなければ反乱軍の勝利はなかったのだよ。帝国軍の攻撃、ベイダー自ら乗り込んできて、凄まじい絶望感なんだけど、恐怖の中、必死で希望を繋いだんだよな……お互い誰が誰だかわからないような状況でも誰かが受け取ってくれる、自分の命はここまでなんだけど未来のために守らなくちゃ、届けなくちゃならないんだって必死さが船内のドアを叩くシーン、ドアの隙間からディスクを渡すシーンに象徴されてる。
そうやってみんなで守ったディスクを受け取ったレイアの「(ディスクの中身は?)希望です」ってセリフが本当泣かせてくれる……
これを踏まえてのエピソード4の副題「A New Hope(新たなる希望)」やねんよなぁ……
この1本を観るだけでスターウォーズの世界観全部を一気に更新してくれるくらいのインパクトのある作品。スターウォーズ史上、こんなにも重い意味のある作品は他にないのでは?と思うくらい個人的には大好きな作品になりました!!!
会長

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