会長

窮鼠はチーズの夢を見るの会長のネタバレレビュー・内容・結末

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

原作は知ってたし元々好きだったけど「実写ってどないよ……しかもジャニーズか……」みたいな感じで全く期待してないどころかマイナスイメージから入ったからよかったのかも。

初めのキスシーンとかはなんとなくぎこちなさがあって「まあこんなもんかな」とか思ってたけど、逆に二人の関係を考えれば自然な演技だったのかなって気がする。

成田凌は元々子犬みたいなあざとさがあるよなと思ってたけどかなりハマり役だったと思う!
個人的な今ヶ瀬のよかったとこ。
・誕生日にワインもらって泣きそうになりながらすごく大事にワインを抱きしめる仕草(大伴は簡単に来年また買ってやるとか言ってるけど、来年があるかどうかわからないから苦しいんだよな……)
・夏生先輩との修羅場シーンにやってきた大伴が自分と同じビール頼んで「ふふっ」って笑うとこ(マウンティング可愛い)
・ラストシーンの号泣(苦しすぎてこっちまで泣ける)

思いの外、濡れ場もガッツリで「こういう映画が普通に映画館で公開される時代なのか…」って学生のときは隠れてBL読んでたいにしえのオタクはびっくりです。笑

これだけ女性陣が豊かなBL作品ってあんまりないけど、これは周りのちょっとヤバめな女性陣がいるからこそ、二人の関係性が際立つと思う。
大伴は初めは八方美人で優柔不断のクズだから、今ヶ瀬に嫌われたくない(というか人から敵意を向けられたり負の感情を抱かれることが嫌なんだろな)から断りきれなくて今ヶ瀬に従ってた感じがするけど、自分の正直な気持ちには割と初期に気づいてたし、夏生先輩とできなかったのに帰って今ヶ瀬とは寝るってのがな、お前の根っこはそこなんだよって見ながら思ってた。

BL好きな腐女子さんはもちろんのこと、苦しい恋愛、辛い恋愛、人に言えない恋愛してる人にはすごく響く映画だと思う。
一人で見てたら多分号泣してたな。笑
会長

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