ゆみゆみ

ぼくらの家路のゆみゆみのレビュー・感想・評価

ぼくらの家路(2014年製作の映画)
3.6
これはーー。なんとも言えない気持ちにさせられる。

10歳のジャック(イヴォ・ピッツカー)は弟のマヌエル(ゲオルグ・アームズ)の世話をし、子どもらしからぬしっかりした男の子。母親は優しいが男にだらしなく、自分が遊びたいからと、子どもだけで家路につかせることも。迷いながら電車に乗り、帰る二人。

悲愴感までは感じないが、軽い絶望感は感じる。あぁダメだなって。大人は変われない。健気に母親に愛情を示すジャックに対し、表面上は優しい母親の、母親たる意味を問われる作品。

弟のマヌエルがとてつもなく可愛い。ジャックがきちんと世話をしてくれるから、マヌエルはちゃんと言うことを聞く。そうかそうか。ジャックこそ母親であり、母親とはどういうものかを本能で理解しているのだ。

ぼくらの家路とは、なかなかいい邦題だ。彼らの家路とは…。
ゆみゆみ

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