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おろちのcamusonのレビュー・感想・評価

おろち(2008年製作の映画)
1.5
梅図かずおの原作漫画は小学生のころ、
たぶん1巻だけ読んだのだと思います。
他は忘れてしまいましたが、
「姉妹」のエピソードはトラウマ的に強烈に記憶に残っています。

さて、本作品についてです。
暑い日が続くので、ホラー作品でも1本と思いセレクトしました。

屋敷の中のシーンが大半で、
セットは、きちんと作っているようですが、
映像として、重々しさ、禍々しさがないというか、
狂気が漂ってないというか、
なので、まったく怖くないんですよね。


あと、尺の都合もあるのでしょうが、
ひたすら間延びしていて、テンポが悪く感じました。
また、おろちの役割がほとんど意味不明です。
おろちが前面に出てきてしまったことで、
恐ろしいエピソードにキレがなくなり、
非常にまぬけに感じてしまいました。

原作と同様オムニバス形式で3つくらいのエピソードを
テンポ良くつなげていけば、それで十分で、
おろちの狂言回しとしての立ち位置もはっきりして良かったのでは?
と思ってしまいますね。

個人的な嗜好の範疇になりますが、
おろち役には、透明感のある美少女を選んでほしかったところです。

また、子役の使い方も、キャストの段階から含めて、
もう少し気を使ったほうがいいのではないかと感じました。
ホラーであれば、子供に下手に演技をさせなくても、
効果的に使うことはいくらでもできるわけで、
スタッフの手腕が問われますよね。


とはいえ、収穫もありました。
映写機で一時停止をすると、
ライトの熱でフィルムが焼けてしまうらしいことがわかったのは、
収穫でした。

収穫のついでに思い出してしまいましたが、
映画の中で、映画を扱うというのも、
新鮮味がない割りに、ハードルだけが上がって、
あまりいいことないような気がするんですけどね。まあ蛇足です。
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