面白い。久々に見応えある邦画に出会えた。
もちろん森田が100%の悪人。でも、"憎めない"一面も持っていると思ってしまった。
いじめられていたトラウマが発端となっていること。不器用でコミュニケーション能力が低い。世渡り下手なところ…
そういう森田の背景や資質が、"頭狂っているけどなぜか憎めない"という思いを抱かせてしまったのだろう。
ところで、大量殺人モノで邦画といえば、最近鑑賞した"冷たい熱帯魚"を思い出す。しかし、両作の殺人鬼には決定的な違いがある。冷たい熱帯魚の殺人鬼は、器用で計算高い。コミュニケーション能力が高い。一般でもバリバリ成功できるタイプ。
一方のこちらの殺人鬼森田。不器用でコミュニケーション能力が低い。世渡りベタ。冷たい熱帯魚の殺人鬼とは正反対のタイプ。だからこそ、憎めない猟奇殺人鬼なんだろう。
殺人鬼役を演じた森田(役名同じ)のキレっぷり。演技としてはすごかった。いい意味でジャニーズとは思えない。
また、ユカ役の一見純粋そうで意外と計算高そうで、若干イラッとさせるあの感じ。
演技としてはいい味出してたなと思う。
濱田岳とのバカップルっぽい感じが一層イラっとさせて…まあ演技としてはよかったんじゃないのって感じ。