これは評価が難しい映画。
つまらなくはない。
斬新で見所はある。
しっかり印象に残る。
演出や音楽もかっこいい。
けれど種明かしは弱い。
ストーリーがちょっと弱い。
顛末聞いても"そんなもんか"という感想。
他の皆さんの感想と同じく
"ふーん"て感じ。
ストーリーが薄く感じる理由。
それは、やっぱり登場人物たちの行動の必然性が薄く感じるから。
なぜこの人物がこの行動を取るのか？という動機が薄い。
それが種明かし がイマイチしっくりこない理由。
例えば、倉田がなぜ秀吉妻に あんなにこだわるのか？とか。
そもそも偽金が数枚流出したぐらいで、今更そんなに慌てる必要性もないのでは？とも思うし…
（暴力とかもっと悪いことをたくさんやってるでしょ）
鑑賞後に考察読み込んでもイマイチ分からず。
というか、それ含めて、フィクションか真実か見極めることこそがテーマ。
原作が純文学的な私小説風なので、映画として再現出来てなさそうな部分も散見された。
（村上春樹小説を映画化しても、意外と面白くないのと同じ）
純文学ってストーリーは単純だったり薄い。だから映画映えしない。上手に再現するのって難しそう。
しかし、アレコレ考察できる。
先が予測つかない 。
そういう点では良かった。
まだまだ追い切れてなく、考察しようがある。
いろんな人の考察を読み込んでいる。
どこまでが本当でどこまでがフィクションかというのが 焦点。
"ほとんどがフィクション"という説もある。面白い。これからも進めたい。
エンディング間近。
"氷の世界"がかかる。
キリンジ堀米さんのカバー。
曲調と映像ぴったりマッチ。
登場する富山、高円寺それぞれのバーも、これぞ オーセンティックバーという雰囲気。
かっこよい。
