くもさん

シンクロナイズドモンスターのくもさんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アン・ハサウェイが美人なので4.0評価です。

美人な外国人(アン・ハサウェイ)と巨大なモンスターが頭にピースでポップなタイトル...SFコメディを期待してしまいがちですが違います。

原題は「colossal」
直訳で「巨大な」

よくある「原題→邦題」への翻訳により、勘違いされて低評価にされてしまいがちな作品です。
恐らく言葉の後ろに色々な意味を含んでいるのでしょう。
実際原題を知らずに観て「は?」となりましたが、観終わって原題を知ったら府に落ちるものがありました。


以下、ネタバレ含みます。





巨大モンスターは話題作りです。

ざっくりまとめると
都会で失業して田舎に出戻りした主人公が、自尊心激高マイルドヤンキーな幼馴染みに弱みを握られ、田舎に引き摺り込まれそうになるも、持ち前の機転で強引に解決するお話。
解決方法にちょっとスッキリします。



中盤でおかしくなり始めたマイルドヤンキーに対して何も出来ず、このままじゃヤバいと思いつつも悪い方向に進んでいってしまう所がリアルで面白かったです。



自尊心は高いが能力の伴っていない人間が、特定のコミュニティに於いて「自分は権力を握っている」と自覚した時ほど怖いものは無いなと思わされました。

主人公は「田舎から都会に出た」という経験から、広い視野で事件を解決できました。

一方他の登場人物達は、臭いものに蓋をして、今までの生活を続けようとしていました。
恐らく主人公が居なければ、マイルドヤンキーの暴虐に何も出来ず、モヤモヤした一生を過ごす事となったでしょう。


綺麗に終わるだけあって原題→邦題への翻訳は本当に難しいと痛感させられる作品でした。
くもさん

くもさん