シンプルに、泣きました。
展開はベタだけど、すらーっと頬を涙がつたうボクシング家族愛映画です。
＜ストーリー＞
怒りを力に変える過激な戦闘スタイルのボクサー、ビリー・ホープ（ジェイク・ギレンホール）は、試合にまつわるいざこざが原因で妻を亡くす。生きる気力をなくした彼は世界チャンピオンの座から転落し、まな娘とも離れ離れになってしまう。全てをなくしたビリーはアマチュアボクサーのトレーナーを務めるティック（フォレスト・ウィテカー）の協力を得て、栄光と娘の信頼を取り返すため再起を図る。（シネマトゥデイ）
ボクシング映画は、劇場で見るのが好きです。
新作が公開されれば、つい見に行ってしまいます。
そして、いつも泣きます。
ボクシング映画は、ほぼ100％、試合のシーンがあります。
そこで映画館全体が、スクリーンに釘付けになるあの瞬間。
あれが最高なんですよね。
それを楽しみに見に行っていると言っても過言ではないです。
本作でも目が釘付けになりました。
「ナイトクローラー」で激やせ異常者を見事に演じたジェイクギレンホール。
本作ではまさに別人。肉体改造し、本物のボクサーにしか見えません。
その鍛え上げられた肉体は、男でも惚れ惚れするほど。
それだけじゃなくて、ボクサーが筋肉で覆い隠している心理も、表情や仕草で見事に表現します。やっぱジェイクはすごい。
あと、ボクシング映画ってコーチ役も大事。
本作のコーチ役、フォレスト・ウィテカーがすんごいよかった。
全身から醸し出されるコーチ感。どこか物悲しい表情。
でも出てくる言葉は、凄まじく熱くて。
このコーチがディフェンスやジャブという基本的なことを教えるところがいい。
荒々しいファイトスタイルだったビリーが、丁寧なボクシングを習得していく様は、見ていて気持ちがいいです。
１人娘レイラを演じたオオーナ・ローレンスちゃんも、
嫌味のない純粋な演技で、すごいよかったです。
施設でビリーに泣きながらビンタするシーン、泣いたなー。
監督は、「トレーニングデイ」「イコライザー」のアントワーン・フークア。
この監督いつもストーリーはベタで硬派なんだけど、シンプルに泣けるし、かっこいい作品が多くて好き。
なんか作品に不器用な感じがあって、一方的に好感を持っています。
本作もまさにそんな感じで、展開も映画っぽいベタなものなんだけど、シンプルに感動させてくれます。
次はこうなるかなって思ったら、やっぱりそうなっていくんやけど、それが心地よい。
一方で、ボクシングシーンはすごい迫力！
パンチを食らったり、入ったりした時は、つい声が漏れちゃいました。
音楽もヒップホップを随所に盛り込んでいて、ビリーの闘争心を掻き立てる素晴らしいバックサウンドでした。
心すっきり涙を流したい方、必見です。
