mh

クロッシング・ウォー 決断の瞬間のmhのネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

戦地に来た軍人と地元住民の交流がメインのドラマ映画。
アフガニスタンで活動していた国際治安支援部隊(2001-2014年)という設定もだけど、ドイツ軍視点というのがレアすぎて、かぶりつきで見る。
反タリバンの地元軍閥(自警団、民兵)だけでは頼りないのでバックアップに行く。
いったらいったで、即応性に乏しく、足手まといになるドイツ軍。
・鉄条網に引っかかっていた牛を射殺したら、現地では違法だった。牛の弁償を司令部に掛け合うも稟議はおりない。
・カチコミにいく自警団に乗っかろうにも許可がおりない。
現地ではこういうやりとりが頻繁に行われているはずなのに、映画ではあまり見ない。だからこそ、あらためてやってくれるのがほんと助かる。(もっとも、WW2当時のドイツで飛び交っていたおびただしい数の命令書と、署名がなければ動けなかった故事にダブらせている可能性もわずかにあるけど)
牛募金のアイデア最高だった。
「あんたたちは外から来て、引っ掻き回す」「最後まで責任持てずに、自分勝手に去っていく」というこの戦争を如実に物語る避けては通れないテーマに正面からぶつかっていく。
交戦シーンがないのも意図的なんだろうな。
アフガニスタン側の主人公のひと、雰囲気あってかっこよかった。
・タリバン側の残虐行動がやや過剰なこと。
・収集のつかない状況にしてシーン変わりで逃げること。
・評論家好みのラストシーン。
このあたりがもったいないと思ってしまった。
「ハイエナロード(2015)」ではカナダ軍の諜報部員が大活躍していたけど、こっちにはいなかった。
オーストリアの女性監督なのか! へー。
ナチの呪いから解き放たれたドイツの戦争映画は、意外に普通だし、レベルがかなり高かった。
面白かった!
mh

mh