一粒万倍日

これが私の人生設計の一粒万倍日のレビュー・感想・評価

これが私の人生設計(2014年製作の映画)
3.9
セレーナの建築設計にかける情熱が、私はとても好きです。
得意×好きなことには情熱が生まれ、周りの環境に流されず信念をもって行動している、そんなセレーナが素敵でした!

セレーナの人生設計は、自らの才能により海外で築いた評価や地位よりも、自国イタリアを女性や子供やお年寄りにとって住みよい街にしていくこと、
不満があるからと逃げるのでなく、見捨てるのでなく、自分が育った愛する家族のいるイタリアの抱えている問題に挑んでいくという、自国愛を感じました。


イタリアにもエレベータの無い公営の大きな団地の様な建物があるんですね。すごく巨大で殺風景な建物と街だった。

あらゆる年齢層に対応できる、人との交流を重視したセレーナの改修案は、住民の暮らしやすさを優先したとても魅力あるものだと思いました。
指し色の赤とか、緑も素敵~。

それにしても、イタリアにも日本の様な古い職場の慣習が残っていることが意外だった。
そしてコンペが女だと通らないとか、就職の採用条件に妊娠しないみたのもあったり…日本よりもひどいんじゃないかと思えることも。

そんなイタリア公共施設の入札の偏りが生み出した失敗作が、イタリア人の心を置き去りにしたあの巨大で近代的な団地だったように思えた。


性別を超えた友情を育むフランチェスコとセレーナ。
セレーナの母親や叔母が持ち寄った美味しい晩御飯を賑やかに食べている時、心開いたフランチェスコの息子。

心を開かせるママの手作りの美味しい食事って…特に地方に行くと、その品数の多さとかイタリアも日本も同じだなーと思いました。

映画の中に出てくる日本にも笑えた。

何だかとても身近に感じたイタリア映画でした。

あれだけフランチェスカとの友情に発展する流れが描かれているにもかかわらず、もやし男との最後にビックリすぎた(笑)
周りにゲイが多すぎて、もやし男でも良く思えてしまったの?!