けまろう

これが私の人生設計のけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

これが私の人生設計(2014年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

『これが私の人生設計』鑑賞。前向きな主人公のセレーナは世界各地で活躍した女流建築家。人生を見つめ直して故郷のイタリアに帰ってくるものの、建築業界が極度の男性中心主義であるが故に、人生の挫折一歩手前まで至ってしまう。そんな中で出会ったゲイの友達フランチェスコに協力してもらい、男性のふりをしてコンペに応募し受かってしまう。嘘を隠しながらセレーナの建築家としての仕事がスタートする。
誰しもが働くために(生きるために)小さな嘘をついているというのが個人的には玉条に感じられた。セレーナは男性だと偽って仕事を勝ち取り、フランチェスコは息子にゲイであることを打ち明けない。セレーナの所属する事務所も、妊娠を隠して元気に振る舞う女性やゲイであることを隠すイケメン、ハゲを隠すおじさんなど、小さい嘘で日常の均衡を保っているキャラクターが多く出てくる。
「この世の真実だなあ」と思って観ていたが、最終的には全員が嘘を明らかにし、日常の均衡を壊してしまう。素直に生きることを謳う非常にポジティブな映画だ。
メキシコ語(?)でまくしたてるセレーナの叔母のキャラが強烈で何回も笑ってしまった。
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