話は、ボヴァリー夫人が死んだところから始まる。
それはつまり、小説の『ボヴァリー夫人』と同じ顛末を辿るのではという伏線になっていたのだけど、その小説を読んだことがなかったから後半になって気付いた。
小説を読んでから観た方が色々と気づけるものがあったのかもしれないが、そうでなくてもわりと楽しめた。
ジェマ・アータートン演じる艶容なボヴァリー夫人をめぐり、男達の妄想と誤解が蔓延り、次々に起こる事件事故。
妄想と誤解が無ければ、すごく平凡なことなのに。
バストショットの多用が目立ち、人物の感情を追いまくる画がなかなか好き。
観ていてパンが食べたくなるのは必至。
しかし何かが足りなかった。なんだろう。