このレビューはネタバレを含みます
東京国際フォーラムにて、作曲者であるジャスティン・ハーウィッツ直々のタクトによる生演奏と共に鑑賞。
幸せってなんなんだろう。。。
夢追い人に乾杯を。僅かばかりの救いの言葉。。。
夢を尊重する道を選んだのは、ミアもセブも同じなのがいい。
セブのおかげでミアは夢をつかめたし、ミアのおかげでセブも夢をつかんだ。だからこそ、ふたりで結ばれる道は開けなかった。。。
切なすぎる。それなのに、なぜあんなにも華々しく、煌びやかに「もしかしたらこうだったかもしれない未来」を長々と見せつけてくるんだろう。本当にデイミアン・チャゼル監督って意地悪。でもそれが映画の魔法だと思うし、たまらない気持ちになる。
初めて観た時はミアとセブの恋愛模様に心動かされ、2回目の今回は、夢追い人としての葛藤に胸を締め付けられました。
夢を追うためにはいくつものステップがあって、1回足を踏み入れたら、すぐに次のステップが来る。それに乗っかっていかないと成功にはたどり着けない気がするし、そうすることで、いつしか自分の描いた成功から離れていってしまったり、目の前の大切な人やものが見えなくなってしまったりする。
何を幸せとするかは、自分が決めることで、周りは関係ないんだけど、人間は人間と関わり合いながら生きている。故に自分の決断は、必ず周りに影響を及ぼすことになる。
多分、どこかで「自分は幸せである」と言い聞かせることが必要なんでしょうね。
二兎追うものは一兎も得ず、ではないですが、全てが上手くいく訳では無い現実を、現実を超えた理想が美しく描ける映画の魔法を使って魅せつけてくる、美しくも辛い映画だなと改めて感じました。
生演奏のクオリティも凄まじく、バックサウンドだけでなく、劇中で何気なくピアノを弾くシーンもビッタビタにシンクロさせてくる。
映画に集中出来なかったらどうしようと思っていましたが、むしろ没入できました。。。
そして何より、エンドロールって大切だと改めて気付かされる。
やっぱり、最後まで帰っちゃいかんです。笑笑
エンドロールはここまでに見せつけられたストーリーをプレイバックして、余韻に浸る最高の時間。
生演奏での上映はエンドロールが主役になるくらい迫力があってよかったです!
最後に「City Of Stars」のジャズアレンジバージョンも演奏してくれて、大満足でした💯
夢追い人に乾杯を。🍻