おーたむ

LION ライオン 25年目のただいまのおーたむのレビュー・感想・評価

4.0
ドラマのコーナーでピックアップしてあったのを見て、手に取りました。
にしても、これ実話ですか。
ううむ、なんとも気の毒な話だなあ。

インドで迷子になって、収容された施設から、オーストラリア人の夫婦に引き取られ、養子になった少年が、青年になって、インドの生母を探す話です。
昔なら大規模にプロジェクト化するとか、膨大な時間をかけるとかしないと出来なかったはずのことを、一人でやってしまえるというのは、情報化が進んだ現代だからこその話だなと思いました。
こういった、時代性の部分に加え、実話であるという説得力、そもそも別れと再会が内包するドラマ性などが、副題で展開がわかってしまうようなストーリーにもかかわらず、本作を感動的なものにしていたんだと思います。
少年期のシークエンスがけっこう長めなこともあって、主人公サルーには、けっこう感情移入しちゃいますしね。
サルーのお兄ちゃんや、毎年8万人の子どもが行方不明になっているインドを思うと、単純にいい話だったとは言えませんが、まあ、制作陣も、単純ないい話にするつもりはなかったんでしょう。
見る人に複雑な余韻を残す、佳作のドラマ作品だったと思います。

ところで、「アクアマン」「パーティで女の子に話しかけるには」「パディントン」そして本作と、最近、期せずしてニコール・キッドマンをよく目にします。
知命にしていまだ衰えぬ美貌にも驚きますが、全然毛色の違う作品に何本も出演するフットワークの軽さに、この人なんでもやるんだなと、ちょっと敬服。
特にファンでもないんですが、今後の出演作が、ちょっと気になってきました。