他人との距離感のつかめない男の奇妙な純愛映画。
冒頭は盗み見感覚で観ていたが、ある意味健気で不器用すぎる主人公を応援してしまう。屋外灯を瞬殺したり、睡眠薬を砂糖に混ぜたりとそっち系はプロ並みなんだけどね。
少ない登場人物と台詞で時間軸を変えながらも淡々と演出していく監督の手法は見事。脱獄映画のようなサスペンス要素、コメディ要素も含まれ最後まで飽きさせない作り。アコーディオンのシーンは必見！
作品の舞台のポーランド。ブリューゲルの絵画を想わす美しい街並みだが、内情は厳しいみたいです。社会主義時代？睡眠薬、度数の強いお酒、おびただしいタバコ、大量の砂糖。街内全体が抑圧されながらもそれらに頼って生活してるようにも見えました。
