tanztodさんの映画レビュー・感想・評価

tanztod

tanztod

映画(22)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

二重生活(2012年製作の映画)

3.0

登場人物に共感できない人が多く、刑事役の男がいないと自身バランスのとりにくい物語でした。しかし改めて愛人目線で見ると、正妻に成り上がる話としてみるとよくできた作品にも思えます。最初の喫茶店の相談シーン>>続きを読む

薄氷の殺人(2014年製作の映画)

4.0

『恐怖分子』のブックレットに同傾向の作品として言及されていたので鑑賞。確かにアート系?サスペンスとして良作でしょうか。
なるほど序盤の凝った長回しや極力説明を排した台詞、象徴的なネオンサイン等エドワー
>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.0

前評判を知らずに観れたので途中からの展開にビックリしながらも楽しめました。現代韓国の格差社会を〇〇で表現する演出も良かったです。
親に敬語を使う儒教思想が日本ではなじみがなく、ラストの展開は私個人では
>>続きを読む

ドグラ・マグラ(1988年製作の映画)

4.0

土着的でぐちゃぐちゃした原作をかなり分かりやすく真面目にミステリー仕立てにつくりあげた良心的な作品です。
主人公役の演技が個人的に好みではありませんが、文句なしにハマり役の桂枝雀の怪演や対峙する室田日
>>続きを読む

インディア・ソング(1974年製作の映画)

4.0

意味は解らないが、劇場で、DVDで繰り返し観た大好きな作品です。
DVDでは闇の部分の解像度に不満があったので今回のBDは満足です。

オープニングの夕日の長回しから続く室内。
中央に大鏡を配し固定カ
>>続きを読む

欲望(1966年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ハリウッドメジャー作品とは思えないほど、解釈を観客に委ねる開かれた作品。

アントニオーニ作品は皆こんな感じですが、古い作品なのかテンポは遅いのでじっくり観れます。
主人公が嫌な感じで感情移入しにくい
>>続きを読む

さすらいの二人(1974年製作の映画)

4.5

アントニオーニ流ロードムービー

他の監督作品と比べて、ストーリーや恋愛要素が濃いので比較的とっつきやすい。
ただ伏線ぽい情報量も多いので、やはり一筋縄にはいかない。

いわゆる開かれた映画というのだ
>>続きを読む

砂丘(1970年製作の映画)

4.5

イタリア人監督アントニオーニが描いたアメリカが面白く興味深い。

『太陽はひとりぼっち』でも俯瞰ショットがあつたが、やはりアメリカとは大分印象が異なる。
最初のインターチェンジの映像(美しい!)から思
>>続きを読む

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

序盤に出てくる変な建物が強烈でどこか気持ち悪い。
でもこれこそがこの作品のキモで問題のラストに繋がっているようにも見える。

何に見えるだろう?
1.キノコ
2.UFO、宇宙人

1.キノコ・・・キノ
>>続きを読む

おかえり、ブルゴーニュへ(2017年製作の映画)

3.5

先の『ブルゴーニュで会いましょう』を意識してか、欠けていたモノを補完する作品に思えました。
「観光映画とちゃうで、人間を描けよ~」
監督の声が聞えてきそうな作品に感じました。

バタバタとした展開や、
>>続きを読む

ブルゴーニュで会いましょう(2015年製作の映画)

3.0

ブルゴーニュ・ワインに興味があるので、楽しく観れました。
ストーリーはよくある感じだが、状況説明は20分ぐらいで終わり、あとはワイン造りに苦戦する姿が描かれていて良かった。
ワインは畑で良いブドウを育
>>続きを読む

レスラー(2008年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラストのメインエベント前のスピーチ、プロレスラーとしての矜持に感動した。

この作品はプロレスの内部まで見せてくれて興味深かった。
ヒーローと悪役が分かれていてもそれは運命共同体、彼らはプロ意識の塊や
>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

子を持つ親として倫理的に褒められた内容では無いが、当然それだけで終わる作品なわけがない。
児童虐待、教育、雇用問題、またそれらの法の矛盾等様々な社会問題を孕んでいて、学校の授業で上映討論をするに値する
>>続きを読む

マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

4.0

有名なサブプライム危機からリーマンショックを描いた作品。
 
劇中に登場するのは主に相場に生きる連中なので、「華麗なる大逆転」は間違ってはないのだろうが、不況になり犠牲になるのは職を失う一般人、後味は
>>続きを読む

トゥー・ラバーズ(2008年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

恋愛は仕事のように段取りでは進まない。
好きになってしまったら理屈も通用しない。
成就に至るまで多少の狡猾さもアリかと。
基本天秤にかけるのもかけられるのもお互い様だろうしね。
ただ個人的に婚約指輪の
>>続きを読む

ピアニスト(2001年製作の映画)

4.0

異常な家庭環境でピアノしか知らずに大人になった女性の恋物語。

屈折した性癖とか好きなので、非常に楽しめました。
演奏を中心に静かな前半、表情だけで演技するエリカ。
後半の母親を交えての室内劇が圧巻。
>>続きを読む

白いリボン(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

モノクロで2時間半あるので眠気が来るかと思ったが、最後まで緊張しっぱなしの作品でした。
最初は教師のモノローグで説明調で進むのだが途中で無くなり劇伴もない状態で展開が変わるので観客は常に緊張を強いられ
>>続きを読む

グラディーヴァ マラケシュの裸婦(2006年製作の映画)

3.5

アラン・ロブ=グリエの通算10作目で遺作。
初期モノクロ時代の凝りまくった編集は無くなり、後期の梶原一騎の黒歴史を思わせるおっぱい・拷問の嵐です。

相変わらず死の世界や夢がごっちゃだが一番物語性が強
>>続きを読む

アパッショナート(1994年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

"Senza pelle" 訳すと(自分と外界・他人との隔てる)皮膚の無い人。
他人との距離感のつかめない男が人妻に恋をして…の物語。

作品は楽しめたが、理解というか納得できないのが彼に対する人妻の
>>続きを読む

アンナと過ごした4日間(2008年製作の映画)

4.0

他人との距離感のつかめない男の奇妙な純愛映画。

冒頭は盗み見感覚で観ていたが、ある意味健気で不器用すぎる主人公を応援してしまう。屋外灯を瞬殺したり、睡眠薬を砂糖に混ぜたりとそっち系はプロ並みなんだけ
>>続きを読む

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

一人の女性を兄弟で奪い合う三角関係の物語と想像してたら全く違った。

大人の恋ならば、兄のスージーに対する想いも観たかったかも^^;

まなざしの長さをはかって/正しい距離(2007年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

風変りなタイトルだが直訳すると「正しい距離」

村に赴任してきた美人先生と異邦人の恋物語と思いきや、サスペンス、または先生への微妙な感情を持ち続ける新聞記者の成長物語にも見えた。
 
劇中の台詞「正し
>>続きを読む