Inagaquilala

マネー・ショート 華麗なる大逆転のInagaquilalaのレビュー・感想・評価

3.9
以前読んだ「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」(文春文庫)の映画化。著者のマイケル・ルイスは元ソロモン・ブラザーズの金融マンで、映画「マネーボール」の原作者でもある。

それで日本の配給会社は「マネーショート」などという訳のわからぬタイトルをつけたと思われるが、これはいただけない。「世紀の空売り」のほうが、よっぽど内容を把握している。

サブプライム・ローンが破綻したとき、いち早くその異常さに気づき、「逆張り」に賭けた男たちの話で、脚本も担当した監督のアダム・マッケイはこの専門知識のいる話をなかなかうまくまとめ上げている(アカデミーの脚色賞受賞)。

キャスティングの妙に寄るところも多い。

ちなみに原題は「The Big Short」で、これは原作と同じ。「ショート」というのは金融の専門用語でいえば「空売り」。ほんとうに原作と同じ「世紀の空売り」でよかったんじゃないかと思う。
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