いののん

キル・ビル Vol.1のいののんのレビュー・感想・評価

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)
5.0
ルーシー・リューのカタカナ日本語の美しさ
「ヤッチマイナ!」


ユア・サーマンのカタカナ日本語の美しさ
「マダ 命ガアル者(ハ)、持テ帰ルガイイ」
「カカツテキナ オモイキリネ」


漢字から平仮名と片仮名が生まれたように、カタカナ日本語から可笑しみと血飛沫が生まれる。沖縄から名刀が生まれる。花嫁から、覚悟と復讐が生まれる。
多国籍であり、無国籍であり。無秩序で混沌とした世界。様式美のなかで、自由に遊んでいるようでもあり。とにかく私は、この映画で、タラに完全にハマったことを自覚する。なんなのいったい、このセンス!!クエンティン・タランティーノ作品、どうやら好きみたい。今まで、無関係に過ごしてきてごめんなさい。


家屋の障子を開ければ、青白い光と、雪降る世界
女子2人の決闘シーン
ルーシー・リューは白 / ユア・サーマンは黄色
そこに西部劇のようなメロディがかかる。
弔い合戦には演歌も似合う。


よくこれだけのものが、秩序と混沌の果てに入ったなあもし。


全編にわたってどことなく可笑しくて笑いもするのだけれど、女同士の真剣勝負が、格好良くて美しい。なれ合いとかは、いらない。仲良しごっことかも、イラナイ。コンナ世界ガ私ハ好キダ。好きだったのだ。自分でも気づいてなかったけど。


〈追記〉2023年9月
ジョン・ウィック再鑑賞してたらどうしてもキル・ビル観たくなった。やっぱりとても好きだった。


〈追記〉2023年10月
ブライド(ユマ・サーマン)が服部半蔵(千葉真一)の刀を眺めるシーンで流れた曲は『回復する傷』でリリィ・シュシュだったことを初めて知った♪
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