バナバナ

サリヴァンの旅のバナバナのネタバレレビュー・内容・結末

サリヴァンの旅(1941年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

サリヴァンはコメディミュージカルで成功している映画監督。
だが時代は世界恐慌の真っ只中。
俺だって社会派の映画を撮って社会に貢献したい、という欲が出て、映画会社の重役達を困らせるのだが、
子供の頃から裕福で、アイビーリーグ出身のエリートであるサリヴァンに、
重役たちは「君は世の中の苦労をまるで知らないじゃないか」と言ってしまう。
その言葉に余計奮起したサリヴァンは、浮浪者のふりをして世間を見てくると旅に出発したものの、
その後ろには彼を心配した重役たちが、映画会社のスタッフ達がいっぱい乗ったマイクロバスで尾行させる、という体たらく。
その内サりヴァンは、ハリウッドで女優になる事を諦めた女の子と知り合い、
彼女も一緒に旅に出たものの、いよいよこれ以上浮浪者の生活は無理!となると、簡単に元の世界に戻ってくる。

まあ前半も、ドリフターズの全員集合を見ている様なベタな笑いが繰り広げられ、それなりに面白かったのだが、
別に感動する様な話じゃないなと思っていたら、後半は突然内容が一転。
サリヴァンは映画会社のスタッフ達とも連絡が取れないような緊急事態に陥り、そこから本当の世界恐慌時代の暗黒を知る事になるのだった…。

最後は社会派で終わるんだと思ったけど、この映画で監督が一番言いたかったのは、
「暗い時代にこそ笑いは大事」という、プレストン・スタージェス監督の信念、または決意表明がしたかった作品なんだな、と思いました。
バナバナ

バナバナ