Kuroita

ロブスターのKuroitaのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
3.9
どこかしら自己を偽って相手と共通項を見出そうとしたり、自分を犠牲にしようとするフリをしたり、人間の営みは、愛という名を着せられたゴミみたいなものなのかもしれない。
弱くてちっぽけで陳腐で浅はかで
哀れで。
普段はここまで露呈されない人間の滑稽さを描いていた。
どこに焦点を当てるかで人間という生き物の見え方が180℃変わる。
そんなわたしもまた人間だから、今日も
森の中でおどけたダンスを1人きりで踊る。あのダンスの描写は痛烈で見事だった。寄るべない人間の真骨頂だけど、可笑しみがあって。
まったく美しくなくてよかった。
真っ当な孤独とはまるで正反対の、
愚直さがあった。
Kuroita

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