佐藤でした

ロブスターの佐藤でしたのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
4.7
「独身」は罪。45日以内にパートナーを見つけなければ、捕まえ次第 “動物” になっていただきます…。というトンデモないルールが一応定められているんですけど、

見終わった直後の感想が

……へえ?(絶句)

で、監督の作品群の中に

「籠の中の乙女」を見つけて、

……ふわぁい!!

それな (σ゚∀゚)σ

となりまして、おおよその不安が一気に解消された次第です。「そういうニュアンスの笑い[コメディ]ね」と、自分の中で曖昧だったものが腑に落ちました。

まだ6月だけど暫定今年イチ、の怪物映画な気がします。かなり好みでした。

コメディと言ってもとても静か~な笑いです。クスクスとも鳴らない各自でニヤリとする類。なので睡眠不足の時には絶対にオススメしません。
ラブストーリーとかサスペンスとかスリラーのテイストの中を、ぐにゃ〜〜っと蛇行するストーリーラインは、ちょいちょい「今なんの話してる?」ともなるんですが、先日見たデッドプールよりも笑った気がします。

例えば、
男(真剣)「俺決めた…。左ヒジで左ヒザを三回叩いて、その後つま先も三回叩く。」
女(真剣)「え…、本気なの?」

いやww 何の話?!ww みたいな。

そんな謎のやり取りが各所で繰り広げられつつ解明されつつ、「結婚すること」とか「他人との交流」とか「そこから生じる喜びや緊張」「優越感」とか「嫉妬心」とか、はたまた「独りで生きることの大変さ」が語られていく。浅いようで深いようで浅い感じが絶妙でした。

そうフワ〜っとしてるだけの芸術映画でもなく、「これどうやって締めますの?」ってところでのエッヂの効いたオチ、そこでもうひと“ザワつき”させてくれる見事な作品でした。

あ、愛しのベン・ウィショーさんは前半戦でのご活躍。頭ゴンゴン打ち付けて鼻血を出す役回りです。
佐藤でした

佐藤でした