おいちゃん

アクアマンのおいちゃんのレビュー・感想・評価

アクアマン(2018年製作の映画)
4.6
10年くらい前から始まった「シリアスなヒーローや身近な存在のヒーローブーム」によりしばらく姿を消していた「そんなに悩まないしとにかく強いフルパワー脳筋エクストリームヒーロー」が帰ってきました。

シリアスに苦悩するヒーローも親愛なる隣人なヒーローも好きですが、やっぱり同じくらい理屈を超えて人間離れしたヒーローも大好きなのでこれは嬉しかったです。

アクアマンは髭もじゃロン毛で筋肉モリモリマッチョマンのバイキングみたいな風貌ながら、つぶらな瞳に人懐っこい性格のギャップと見た目通りの最強快男児っぷりが見てて気持ちのいいパワー系ヒーローそのもの。
ジェイソン・モモアの花形スターっぷりが満開に咲き誇っています。


映画も王道ヒーローものでありながら宝探しアドベンチャーでありラブストーリー。

コミカル描写も滑ってなく、アクションは戦闘もパルクールも超かっこいいカメラワークで大スペクタクルの戦争シーンもあり、ジェームズ・ワンらしいホラー演出もありで怪獣映画要素も。

なんでもアリのお祭り騒ぎなごった煮状態で「これ何映画?」と聞かれると「アクアマンです」と答えるしかない新ジャンルを確立してしまってる。(それでちゃんと面白いからすごい)

一番好きなのは砂漠のシーン。
王になるためアクアマンが探す幻の矛の隠し場所が、海と陸の世界どちらにも詳しくないとわからないようにされていました。

海以外のロケーションで映画を展開出来るだけでなく、アトラン王は最初から海だけ、陸だけに目を向けている者を王にする気は無かったという描写にも繋がっている見事なシークエンスでした。


ダークナイト以来のバカ売れも納得。
DCが面白いヒーロー映画の作り方に気づき、マーベルのアベンジャーズに区切りがつく。
2019年は久しぶりにヒーロー映画の時代が切り替わりる節目の年になりそうです。
ジェームズ・ワン恐るべし。
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