回想シーンでご飯3杯いける

シャドー・オブ・ナイトの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

シャドー・オブ・ナイト(2018年製作の映画)
4.0
Netflixオリジナルのインドネシア産ハードコア・バイオレンス映画。かなりグロ描写がキツいという噂を聞いていたので観るのを躊躇していたんだけど、いやはや、とんでもない映画を作ってくれたものだ。ほぼ全編に渡って血と肉片と、骨が折れる音の嵐。今まで観てきた映画の常識が脳内で崩壊するレベルだ。

最近ではスタイリッシュ・アクションなんて言葉もあったりして、バイオレンス描写も抑制のきいた映画が増えているが、ここにあるのは怒りや復讐に満ちた本能的な暴力。それは誰にも止められない衝動だ。

身寄りのない少女と逃亡を続けるストーリーは所謂「レオン」や「アジョシ」系。アメリカや韓国映画のオイシイ所をしっかり継承しつつ、魅力的な女性によるアクションが多数入る等、独自のテイストもある。「ブレードランナー」の世界観にも通じるインドネシアのネオン街も刺激的だ。(サムネイルのオカルトっぽい画像は本作の世界観を表しているとは言い難い)

バイオレンス・シーンが凄過ぎてストーリーが頭に入って来ない現象が起きてしまうのが難点だが、たまにはこんな本能の塊のような映画も悪くない。主人公が車を走らせるラストは、大袈裟ではなく僕が今まで観たアクション映画の中でも屈指の名シーンだ。