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グッバイ、サマーのundoのレビュー・感想・評価

グッバイ、サマー(2015年製作の映画)
3.9
消えない夏。

ミシェル・ゴンドリー監督。
少年達のひと夏の煌めきを描くロードムービー。

予告編で、手作り感溢れる移動要塞みたいなものが道を行くシーンを見て、鑑賞したくてたまらなかった作品。
今週は映画祭ウィークなのだけど、合間を縫っていつものミニシアターへ。

これは、かつて男の子だった者ならロマンを感じずにはいられない映画。
何かしたいけど、一生懸命やるのは恥ずかしいし、バカバカしいような気もする。人と違うのは恥ずかしい。でも、人と一緒なのはイヤ。死ぬのがたまらなく怖い。でも、生きてるのもつまらない。
そんな面倒くさいお年頃。それが14歳。
でも、友達と一緒なら?
親への不満、好きな女の子のこと、将来の夢、髪型のこと、なんでも話せる友達と一緒なら?
答えは簡単、それなら何でもできる!
若いから、やる気になった時の行動力は凄まじい笑

自分の場合は、親友とひたすらラジオ番組みたいなのを作って、カセットテープに録音しまくってったっけ。自作のニュースにドラマに変な歌とか。今でも恥ずかしくて絶対に聞き直したくないけど、死ぬ前にはあと1回くらいなら聞いても良い。

少年2人とも素晴らしい演技とそれっぽい容姿。特にダニエル役のアンジュ・ダルジャン君は映画初出演で初主演。ナイーブな少年というのがなんなのかわからなければ彼を見ろ!というレベル。お母さんがオドレイ・トトゥだったのは最後まで気づかなかった(←節穴)。

たかがひと夏、だけど、生涯決して消えない鮮烈な記憶の中の夏。
ダニエルがそのことに気づくのはもう少しだけ先のお話。
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