ぴろぴろ

この世界の片隅にのぴろぴろのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
5.0

今年はアニメーション含めて、邦画が素晴らしい作品目白押しだった。 今作も じんわり響く素晴らしい映画だった。 むしろ鑑賞後の方が響いている。 映画館で鑑賞出来て良かった。 大袈裟ではなくて、のんがすずの声だった事で、この映画を何倍にも何十倍にも素晴らしくしたと思う。 まさに彼女がすずに命を吹き込んだ。 おっとり のんびりしているすずだが、芯は強い。 すずは決して特別ではなくて、あの時代の日本人はきっと似たような生活を送っていたのだと思う。 世界の片隅で、確かにそこにあった日常。 時代が違っても胸を打つのは、人の心はそうそう変わらないからなんですよね。
日本の夏、家族でスイカを食べる風景。
コトリンゴの優しい歌声を聴きながら、着物や浴衣を縫ってくれた優しかった祖母を思い出した。 座敷わらしのエピソードもイイ。 戦争さえ無かったら、このささやかでかけがえの無い日常の幸せは、まだまだ続いたのだろうに。
毎年8月になると放映される「火垂るの墓」の様な一本になると思う。 この先何回でも観たい。
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