tobi

この世界の片隅にのtobiのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
3.8
第二次世界大戦の前後を生きた女性とその家族のお話

ふわふわ柔らかな絵のタッチが独特で最初は違和感があったけど、途中から全く気にならなくなる不思議。

前半はのんびりしたすずののんびりした日常。声優ののんの声がぴったり合ってますね!
嫁いだ先で色々ありながらも受け入れて生きていく。

後半はガラッと変わって暗く重たい雰囲気。
毎日のように鳴る警報、空には無数の戦闘機、そして爆発音。当時の日本はこのようにして急に「日常」を奪われたのだと。
不発弾の所の衝撃は凄まじい。だけど当時はそんなことさえも珍しくないと思い知らされる。

すずの実家が広島という所がこれまた。原爆ドームになる前の建物が描かれているのが印象的。
そして急な爆風ときのこ型の雲…。

アメリカが支配し、変わっていく日本。受け入れられない現実を受け入れて、だからこそ今の日本がある。当時の人たちの無念と痛みを感じました。

それでも強く生きていく。そんな映画でした。
tobi

tobi