割と話はまとまってて良かった気がする。観客も所々鼻をすする音を立てていたので、(他の人にとっては)感動できる良い映画なんだとも思う。
でも、ひねくれ者の私には、いささか無理やり感動させるために、不幸な境遇、特殊な生い立ちを連発させ過ぎたと思った。大安売りというか大バーゲンというか。
特にオダギリジョーの失踪関連と、宮沢りえの母親関連はマジでいらん。
オダギリジョーは風変わりだけど憎めないキャラを目指しているのか、ただのクズキャラなのかどっちつかずでイライラというかモヤモヤした。ただ単純に隠し子がいたけど優しい父親で良かった気がする。
宮沢りえの母親関連は見るに耐えないレベル。ただただ悲痛な境遇に追い打ちをかけただけで、視聴者に得るものなんかこれっぽっちもないわ。(世の中にはこんなクズな母親もいるんだよ?宮沢りえSUGEEEE!!って言いたいのだろうか?)
宮沢りえ渾身の名演技に感じ入るも、上記が気になってイマイチ作品自体にはのめり込めなかった。
クラスメイトの面前でストリップやったら、制服が戻ってきて更にイジメも止まりました!となる理屈も、男の私にはイマイチよく理解が及ばなかった。
これだと、女生徒からはイジメを止める理由がないばかりか、今度は男からも的にされそうだと思うんだが。
例の火葬風呂ラストはマジでヤメロ!と思った。悪趣味が過ぎるぜ。
総じて、色々痛々しい映画だな、とは思ったけど、感動できる良い映画だな、とはあまり思わない作品でした。まあ、フツー。