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湯を沸かすほどの熱い愛のOBのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
3.5
フィルマにて高評価&かみさんの好き系映画だった為、家族で鑑賞。

評判通り、主演&助演女優の演技は素晴らしかった。特に刮目したのは杉咲花。自然な感情表現は天性のそれを感じた。行く末が楽しみな逸材。

内容は親子のあるべき関係提示に共感。

子供が本当に自立する為に、親のすべきことは、方向性を指し示し、後は自分の力で克服するまで見守ること。

これは本当に難しく、ともすれば安易に子供の世界に介入し、その場だけの解決策を講じてしまう(親自身が耐えられないので)。長い目で見て、それは何の解決にもなっていない。

杉咲花演じる長女の再生シーンは本作品の白眉であった。

ただ、映画的に見て、それ以外の登場人物(特に男性陣)は関わり合いの動機が弱く、取って付けた感が拭えなかった。

逆にオダギリジョー演じる夫との関係をもっと深めてもらいたかった。本物語で起きていることの要因に一番絡んでいるにも拘らず(敢えて?)淡々キャラに終始した為、共感を得難かった。

ラストの展開はトリッキー過ぎて逆効果だと思う。
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