シネラー

残穢 住んではいけない部屋のシネラーのレビュー・感想・評価

3.5
過去のテレビ放送で一度、鑑賞済み。
只、作品の雰囲気が妙に印象深く、
再び鑑賞。
ホラーと言うよりサスペンス要素
が強い怪奇談だが、
2010年代のJホラーの中で
個人的に一番好きな映画かもしれない。

物語としては起伏もなく、
ひたすら続いている怪奇現象の発端
を複雑に辿っていく内容となっている。
その為、整理ができないと突き放され、
幽霊が現れる怖さに期待すると
退屈と言われる映画かもしれない。
しかし、その土地で残った穢れが
新たな穢れを生み出していく発想や
怪談話を聞いているかのように
進む展開は個人的に好みではある。

残念な点で思うのは、
やはり幽霊の安っぽさだ。
微妙なCG処理された幽霊が
登場する場面は、恐怖や不気味さよりも
滑稽に思った。

映画自体はそこまで怖い
と思う映画ではない。
そういった意味では、Jホラーの入門編
として悪くはないと思う。
只、日常にありそうな怪奇現象が
劇中で描かれる為、
鑑賞後に引きずる恐怖がない訳
ではない。
実際に和室で寝ている私からすると、
畳が擦れる音に敏感になってしまった。
又、引っ越しをしたばかりの
人は注意が必要な映画だと思った。
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