ベルモット

オーレリ・デュポン 輝ける一瞬にのベルモットのレビュー・感想・評価

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バレエは全てのダンスの基礎と言われるけれど、バレエの中にも基礎がある。
しかもそれは半永久的に続けなければならないもの。
どんなジャンルでも、バレエの基礎を踏襲しているかどうかで奥深さが決まる気がする。
彼女のコンテンポラリーを観たらそれが分かる。
彼女は、「厳格なスタイルを守る」ことが必要だと言う。
そしてそれは、保守的な頭の固さとは全くの無縁だとも。
基礎と形式を重んじることは、停滞どころか最も確実な前進なのかもしれない。

バレエの美しさについて考えた。
重力を感じさせない軽やかさやしなやかさは、肉体という現実から乖離しているようだった。
けれどそれを実現させるのはやっぱり肉体で、だからこそ生命が宿る。
無を演出することとも、感情を表現することとも違う。
バレエの美しさとは一体なんだろう。
ベルモット

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