クリスマスイブのロサンゼルス、娼婦たちが立ち並ぶある街の片隅で起きた半日足らずの出来事。取るに足らない題材なのにショーン・ベイカーの手に掛かるとちゃんとした映画になってしまうのだな。
登場する人々はそれぞれに我が強くてハッキリ言ってみんな好き勝手に生きてるし、酷い目にあってもそれは自業自得だろうと思ってしまう人たちばかり。でも不思議と彼らたちを否定する気持ちになれない。悲惨な中にも笑ってしまうおかしみも存在しているのは良く晴れたロサンゼルスの陽射しのせいなのか。ロサンゼルスってクリスマスでもこんな真夏みたいな陽気なの?トランスジェンダーの女たちとポップなドーナツ屋、洗車場の車の中、うらびれたコインランドリー店。様々な人種の暮らす街の様子が画面から雄弁に伝わる。
ラストの切れ味といい、どうしてこんなシーン思いつくんだろう。それはショーン・ベイカーがフィールドワークをしている最中にちゃんと人間を良く観察しているということなんでしょうね。