けいたん

星ガ丘ワンダーランドのけいたんのレビュー・感想・評価

星ガ丘ワンダーランド(2015年製作の映画)
3.2
駅の落し物預かり所で働く温人は淡々と毎日を過ごしている。ある日自分を捨てた母が自殺したと聞き温人の心は少しずつ騒ついていく…。

温人は落とし物と自分を重ねていたのかも。ずっと母を待っている自分と。落とし物は持ち主に愛されてきたのかな、その人はどんな人かな、迎えに来てくれるのかな…。

お母さんと別れた時の雪景色、赤い手袋、ビニール傘、タップダンス、りんごスープ、光った観覧車、などとても印象的で美しい映像もあるのだけど、とにかく物語が静かで、人物描写があまりなく、素敵な登場人物もいないので、薄い感じの映画だった。

母親がそんなに簡単に子どもを捨てられるものだろうか…怒

主人公もみんなに八つ当たりしてなんだかなって感じだった。でも、今をときめく中村倫也くんがそんな複雑な青年をうまく演じているなと思った。