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LBJ ケネディの意志を継いだ男のodyssのレビュー・感想・評価

3.7
【政治家は人気か実力か】

DVDにて。

ケネディ大統領の下で副大統領だったリンドン・ジョンソン。
若くてハンサムで圧倒的に人気の高かったケネディ。
ケネディよりずっと年長で、民主党内の総務をとりしきる実力派ではあったけれど、人気はイマイチだったジョンソン。

北部の裕福な家庭に育った、ハーヴァード大卒のエリートであるケネディ。
テキサス出身で、地味な大学を出て最初は教員をしていたジョンソン。

ケネディは自分にない部分を補うために、敢えてジョンソンを副大統領にした。
副大統領というと偉そうだけど、実は実権的にはたいしたことがない。
大統領に万一のことがあった場合は大統領に昇格する、という点を除けば。

でもジョンソンは副大統領を引き受けた。
そして実務的な仕事をこつこつとこなしていった。
人気先行のケネディは、自分の限界をちゃんと知っていたのだ。
そしてジョンソンは、年下のケネディの補佐に全力を挙げるだけの度量があった。
さらにケネディが暗殺されて大統領に昇格してからは、ケネディの念願だった公民権法の成立をなしとげた。

改めて思う。
政治家は人気か、実力か?
人気がないと選ばれないが、実力がないと務まらない。

ケネディは明らかに人気先行だった。
大統領選挙でケネディに敗れた共和党のニクソンは実力派ではあった。
しかし後に大統領になってから異常な行動に走って任期途中で辞職せざるを得なかった。

オバマも明らかに人気先行だった。
ヒラリー・クリントンは人気がなかった。実力はどうだったのだろう。
トランプは、人気先行なのか、それとも実力派なのか、或いは人気も実力もイマイチなのか・・・
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