takanoひねもすのたり

或る終焉のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

或る終焉(2015年製作の映画)
3.7
ターミナルケア、終末期医療、尊厳死。

終末期の患者を担当する看護士デヴィッド。
ある時は患者の夫に、ある時は弟になりきり寄り添う彼。患者と彼の関係がビジネスを超えていて少し怖い…けれどもそうすることが彼には必要だったのだということが、後に明かされる過去で察することができる。
共依存のような関係性にどっぷり浸かっていても介護士の仕事振りは彼は非常に優秀、描写も非常にリアリティがあった。

最後のカット、予期はしていたけれど印象的。
終始BGMがなくあるといえば生活音と会話のみ。淡々としたリズムと展開、長回しのカットに時々集中力が度切れ、重く苦しいテーマに観るのが辛くもなりましたが…秀作と思います。