プロパガンダなんだろうなと思いながら軽い気持ちで観ていたのに、すごく良くできた映画で、何度か泣いてしまった。
司令塔にしたアパートで出会った少女カーチャと彼女を守るために勇敢に闘った5人の兵士の話。
オリジナル言語のドイツ語とロシア語で会話が繰り広げられる点もポイントが高い。
最初のシーンが3.11だったことが衝撃だった。瓦礫に埋もれてしまったドイツ人女性をロシアの救助チームが助けようとしている時、応援救助部隊が来るまでの間、語り続ける物語が本編になっている。
3.11を取り上げた理由は良くわからないけど、負の歴史を乗り越えて、国境を越えて国際社会に手を差し伸べるロシアの寛容さを表したかったのだと思う。
ドイツ兵の描き方も、他のWW1を取上げた映画と比べると全然違っていて、人間に溢れていたし、愛することを知ってる人達だったことが印象的だった。
「彼らのおかげで自分たちは戦争を知らずにいる」
という最後のセリフの意味を今こそよく考えたい。これを観た人全員に考えて欲しい。