じわじわ良さが分かりそうな作品。
でも思ったよりあっけない印象も感じてしまった。
→時間が経って自分の中で評価があがってきた。
自分が普段ふと感じることと重なる部分がこの映画のコンセプトの中にあり、この作品に興味があったこと、レビューを見ていて期待しすぎたところがあったかもしれない。
思ったよりよかった!とはならなかったけど、不思議な面白さがあった。
長回しだけど場面がわかりやすく切り替わるから見やすい。
最初の「わたし」であるときの、1人でマットレスしかない部屋にいるシーンが特に好きだった。
自分や時間を持て余して、マットレスを部屋のいろんな場所に移動してみたり、ひたすら手紙を書いたり、砂糖を袋からスプーンで直で食べたり。(これが謎の良さがあった)
意識と無意識の狭間のような、誰にも見られていない「わたし」の状態が一番面白いし、人に言うほどでもないが1人の時にほぼ無意識でやってる行動あるよねという狭い共感性がある。
そこから先の展開で、他人や恋人などと関わることで、「わたし」は「あなた」になったり「君」になったりしていく。
これは日常的に人と関われば、誰しも感じる感覚だと思うのだけど、自分を主演にして、長回しの映像でこの感覚を表現するという発想の勝利みたいなとこがこの作品にはあるかもしれない。
だから期待し過ぎてしまい、思ったよりあっけなさを感じたのかなとも思う。
随所に効いているな、演出として面白いなというシーンや箇所があるので、観てよかった。
ドライバーがワイルド系イケメンなのが地味によかった◎