インドを舞台にした貴種流離譚。国を追われた王子が拾われ、すくすくと成長して自分のルーツを探しに川の上流を目指す…というお話。インド版ヤマトタケルというか壬申の乱というか。善玉と悪玉がハッキリしていて、神話的な良くも悪くも分かりやすいお話。
前半は、突然歌い踊り始めるいつものインド映画。欧米（やそれに影響を受けた）映画とまったく違う表現で、大げさだったり唐突だったり不思議な感じがするアレです。
しかし、他のインド映画に比べても特に美麗な音楽、風景、そしてどうやって撮影したの？と思わせるアクションが目白押しで、目を離せなくなる。
特に、都市の造形が荘厳で『スターウォーズ』や『デューン』ばりの異世界。どうみても古代インドじゃない気もするけど（笑）
そして、終盤が大盛り上がり。インド映画っぽい踊りもまったくなくなり、完全に欧米映画のような大がかりで壮大な戦闘シーン。
時代感めちゃくちゃの超兵器や斬新な作戦が目白押し。戦象に投石器にハンマーにフレイルにモーニングスターに手斧にボーラ。心の奥底で眠っていた中二病が起こされました。特に戦象を見られる映画はなかなかないのでワクワクしました。
これまでインド映画は長い踊りで避けていました。ワールドワイドに受け入れられる映画を作り切ったのはすごい。
映画館で見たかった。オススメ！
