のんchan

ポンヌフの恋人ののんchanのレビュー・感想・評価

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
3.9
カルト的人気を誇るレオス・カラックス監督ですが、1990年を跨ぐ作品は個人的に縁がなく、有名なこの作品を観るために今更ながら『アレックス3部作』を続けて鑑賞しました。

3作の中では製作費が別格ものの大作であるのは一目瞭然。
また、制作段階で様々な問題が発して3年の時を経たこともあり、力の入れ方は伝わりました。

セーヌ川に架かるポンヌフが舞台。
橋から見える壮大な花火🎆シーンの華々しさ。
地下鉄構内のポスターへの引火シーン。
そして『タイタニック』の船首シーンはこの作品の真似であり、こちらが本家本元いう大変印象に残るシーンをやっと確認しました✨


天涯孤独の大道芸人の青年アレックスはポンヌフで暮らすホームレス。飲んだくれて車に轢かれて片足を骨折する。そこを通りかかった不幸(失明の危機と恋の痛手)を抱えた画学生のミシェルはアレックスの事故の際の顔を絵に描いていた。
それを見つけたアレックスは美しいミシェルの虜になってしまう。
ミシェルは行く当てがなく、ポンヌフで暮らすようになる2人。
貧しくても心で繋がれる喜びを感じるアレックス。
しかしある時、地下鉄構内で大きなミシェルの写真入りのポスターに「眼は手術で治る。この人を探して」と尋ね人で貼られているのを見つけてしまう。街中でも連続で貼られているポスターに慌てて火を放し、その際に作業員が焼死。刑務所に入ったアレックスの元へ目を治したミシェルが面会に...


究極の恋愛映画ではあるが、何せ汚ったないホームレス。本当に臭いそう。ビノシュは歯まで汚して熱演している。
橋の上でボロを纏って2人で踊るダンスは自由と愛を感じるし、ラストはビノシュの希望で監督が譲ったという未来を感じる終わり方になっている。
(監督は悲劇の終わり方を用意していたらしいが)

映画としてはよく出来ていると思うけど、個人的感情としては今の年齢ではそこまで心が動かず、というのが素直な感想になりました💦
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