ゆみゆみ

無伴奏のゆみゆみのレビュー・感想・評価

無伴奏(2016年製作の映画)
3.6
こういう話はとても好きです。こういう世界観が好きだなって思いました。でも決して心が晴れやかになるとかそういう類のものじゃなくて、ただ胸苦しい気持ちになる、そういう話。

【あらすじ】
学生運動が盛んな1969年。高校生の響子(成海璃子)も制服廃止運動の先頭に立っていた。ある日『無伴奏』という名のクラッシックを流す喫茶店で響子は渉(池松宗介)と祐之介(斎藤工)に出会う。


とにかくベッドシーンが多い。成海璃子も池松宗介も斎藤工も全力で演じてたし、50年前の若者だって今となんら変わらないなぁって変な感想が出た。

池松宗介は一時、性に倒錯するような役が多くて(愛の渦とか海を感じるときとか紙の月とか)、悩んでたらしいけど、彼の持つ独特の色気がそういう役を演じさせたい欲求に駆られるのかなって思う。斎藤工も然り。

ラストの展開を実は観る前に知っていて、それがこの作品の肝だったみたいで、驚きがなくてちょっと残念。まぁそれでもこの終盤はとても好きだった。
時代もある。でも彼ら自身の弱さも逆に強さも悪い結末へ導いてしまったのかな。でもラストの祐之介の表情が忘れられない。勝ったと言わんばかりのあの表情。後を引く。
ゆみゆみ

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