けいたん

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐのけいたんのレビュー・感想・評価

3.6
無名の作家、トマス・ウルフの才能を見抜いた編集者パーキンズは彼の作品をベストセラーへと導くが…。

編集者の仕事を知る事が出来た嬉しい作品。「私は最良の形で読者に届けたいだけ…」という台詞が素敵過ぎる。

しかし、あそこまで削除したら作品を歪めたかもしれないと迷うパーキンズの気持ちわかる。辛いだろうな。そして削除されたトマスも。誰が傑作を作ったのか…

ふたりは作家と編集者の距離を間違えてしまったのかな。息子が欲しかったパーキンズ、亡くした父親の代わりを求めたトマス。

だけどだからこそ生まれた傑作だと思う。
無口なパーキンズと自由奔放なトマス。
ふたりが出会わなければ生まれなかった作品。そう思うと胸がざわめく。

ラストの帽子、色々と考えさせられて深いです。