今作を見た時に「格闘技ファンのためのAV」なのではないかと頭をよぎった。(AV見たことないんですけどね)
格闘技という本番を魅せるための、そこに行き着くまでのストーリーを間に埋めたものなのではないかと。(AV見たことないからイメージですけどね)
完全に「ジョン・ウィック」が脳裏に浮かぶ主人公の設定に、「イコライザー」のような悪を倒す夜回り先生要素を足し、「リベリオン」のごとく待ってましたとばかりにアクションを魅せる。
漫画チックな主人公や敵描写、あらすじが数行で終わりそうなシンプルなストーリー、嫌いではないが瞼が落ちる。。。
杞憂は布石！今作の肝はアクションシーンであり、華麗に美麗に映し出すシーンに息を呑む。
かくも唸ったのは、役者の動きが完璧に計算しつくされ、本物のファイターの如き巧みな動きを、引きのワンショットで魅せられる凄さ！
今作で一番好きな演出は、いちいちカットを切り替えたりカメラを動かすのではなく、戦いながらフレームアウトしても観客に想像させ物音響かせ、フレーム外から敵が吹っ飛んでくるという、心くすぐられる演出！好きよ。
スローモーションの使い所もしつこくなく絶妙で、序盤から終盤にかけて徐々に減らしていき、見せ場に引きつけるという流れはお見事！
格闘技に詳しかったら楽しいだろう様々な技が繰り出され、敵によって戦い方が変わる描写に、飽きる間もなく抑揚があり面白い。
ツッコミポイントはご愛嬌、感情移入する隙もなし、それでも物語の締めとしてクライマックスからラストに向けてスッキリできるので概ね満足した。
