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京城学校 消えた少女たちのemilyのレビュー・感想・評価

京城学校 消えた少女たち(2015年製作の映画)
2.9
1938年、京城の寄宿女学校時代に療養のために転入してきた病弱なチュラン。点滴と投薬によりみるみる元気になって行くが、生徒達に異常な症状が現れ次々とと消えていく。

日本による併合時代、全編通して片言の日本語が飛び交う。

三つ編みポニーテール、膝下の制服、純白のネグリジェ、少女達の透明感のある美しさ、閉鎖空間の中で日本への留学権を勝ち取るため切磋琢磨している様は美しく、その世界観に魅了される。秘密の場所やアンティーク観客のただよう雰囲気も三号機再現されている。海を見たことないチャランが友達と寮を抜け出したり、友達と戯れる様には、キラキラした少女達の青春と女同士の嫉妬が渦巻き心地よいリズムがある。

後半は一気にホラーテイストになり、透明感にアクションと行き交い、ジャンルを超えた展開を魅せる。その中でも寒々しく凍った画には透明感と儚さを感じさせる。桜の刺繍には美的なグロさに目を奪われる。前半の世界観は特に見応えがあり、少女達が居るだけで絵になる感じは心地よく、そこに交わる校長の美しき悪女ぶりもマッチしていた。
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