フェミ研ゼミ

ディストラクション・ベイビーズのフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

5.0
言葉が邪魔だと感じたのは久しぶりで何百回目だろう。



柳楽優弥の存在感に圧倒された。
これは柳楽優弥という人間がどんな俳優かなんて知らない人がみても彼に引き込まれてしまう。
どれほどの美や華をもってしても到底及ばぬ彼の引力は一体なんなのか。
小松菜奈、菅田将暉、池松壮亮、主役級の彼らが嘘っぱちに見えるくらいに柳楽優弥の存在は生々しくて演技から一番遠くにあるホンモノの怖さがあった。
セリフなんてほとんどないはずなのに、どんなセリフより、彼の全てがホンモノだった。
松田優作のようだった。
音楽も最高だった。
向井さんだろうと一瞬にしてわかってしまうこの感じはなんだ。
目には見えない感覚というものが人間に備わっている。
目には見えないもの、言葉にしちゃうのなんてもったいない。ただ言葉なく生きたい。わたしの中にもディストラクションベイビーズが間違いなくいる。
頭の中から溢れ出るほどの言葉を拳にこめてわたしの中のベイビーズ。
こうして言葉にしていること意味わかんないよね。







私にとって最高のコタツ席次は、正面に池松壮亮、左右に菅田将暉と、虹郎と去年から結末のない妄想をしていた。その最高のメンツがスクリーンに揃うというマイゴッド松田優作に感謝したい。
何が言いたいかってこの映画は最高にして最強であった。
わたしの中でポスト松田優作が降臨した。

野獣死すべしのように、年末に必ず見たくなる作品になる。
時が経てば経つほどにこの映画は伝説になる。
フェミ研ゼミ

フェミ研ゼミ