殴る映画。
ひたすら殴り合いをしていて、思い出したのが「ファイト・クラブ」。まさに「バージニアウルフなんて怖くない」ストリート版。
本能のまま、後先考えず相手を打ちのめす。
しかし菅田将暉演じる青年が絡んできたことで流れが変わる。こいつがいきなりJKやオバさんなど自分より明らかに弱い人間だけ狙って暴力を振るい、お金も巻き上げ出す。
とても不快な流れだ。
しかしそこで初めて、主人公はお金も取ってないし、弱い者イジメもしていなかったという事実を思い出す。なんの利害もなく清々しいほどのまさに野獣だったことを。
前半の無軌道さが、邪な利益追求に変わったところで、どこか応援する気待ちは薄れてしまった。