さうすぽー

ARIA The AVVENIREのさうすぽーのレビュー・感想・評価

ARIA The AVVENIRE(2015年製作の映画)
3.9
自己満足点 77点

(今回は好きなシリーズだけあってレビューの前置きが長いですのでご了承下さい笑)

自分が疲れた時に観たくなるアニメ、その一つが「ARIA」です!
これは、そのテレビアニメのオムニバス形式の劇場版です。
映画の方は今回が初観賞です。

恐らくファンは女性の方が多いと思うのですが、男の自分もこれは好きですね(^.^)

300年後の未来に作られた街のネオ・ヴェネツィアが舞台であり、ウンディーネと呼ばれるゴンドラ漕ぎの日常物語です。

一応SFではありますが、SFとしての設定はそこまで緻密に描かれているわけではないです。
映像もそこまで凝っているわけでもなく、未来の話でありながらシリアスでもなく、話の規模も小さく淡々と進んでいく非常に平坦な作品なのですが、それがまた凄く良いアニメなんです!

主人公の水無灯里を含めたキャラクターが個性豊かで一人一人が興味深いです。
そんなキャラクター達の日常から紡ぎだされるテーマや言葉が凄く深くて、心に響くものが多いです。

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さて、前置きが長くなってしまいましたが、レビューに入ります(笑)

この映画は3つの話からなるオムニバスです。
そして今回は水無灯里だけでなく、藍野アイという後輩が狂言回しの立場をとって、それぞれの人物達が描かれていきます。

原作の完結後のエピソードなので分からない部分もあるかもしれないし思い出話が多いのですが、それでもキャラクター達の思いや言葉は心に響きます。

また、先ほど作画は普通だというように言いましたが、今回は劇場仕様というのもあって結構綺麗です。
ヴェネツィアのリアルな風景が綺麗に描かれています。
音楽も同様にヴェネツィアの街とマッチしたものになっていて素晴らしいです。

ただ、オムニバス形式で今までの話も込みの内容だったので感動はしたのですが、話自体はテレビアニメと同様に平坦なので長編エピソードも見たかったなと言うのが本音です。

世界観の設定的に規模が大きいエピソードも出来ると思うので、そういうのも観たいです。

また、主人公の声優が少し衰えを感じてしまいました。
テレビアニメの時は若かったこともあって良かったのですが、年月がたってしまっただけあって少し残念です。

ただ、やはり映画仕様でもARIAはどこまでも世界観を壊さない話になっていました。

何気ない日常の中でキャラクター達の思いが紡ぎ出されて、そして感性が豊かな灯里やアイ達が起こす「奇跡」は確かに自分達の心に響いて、僕らの背中を押してくれるのだと思います。
自分がこの「ARIA」という作品に出会ったのも奇跡かもしれないです。
(恥ずかしい台詞禁止ー!)