若

レディ・プレイヤー1の若のネタバレレビュー・内容・結末

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

見ていて気持ちの良い映画だった。ルールの少ないゲーム世界で、今は亡き開発者の残した莫大な宝のカギを探す物語。
時代は2050年頃の近未来で、現実に絶望しバーチャル空間に入り浸る様子は妙にリアルで、本当にそうなっていきそうにも思えた。現実から逃避するためにプレイしているウェイドと、現実を良いものにするためにプレイしているサマンサの対比も良かった。
カギの隠し場所は以下の3つ。
・レースゲームで逆走する
・ハリデー年鑑でシャイニングを見て、ゾンビの世界に行きキーラと踊る
・ドゥームでアドベンチャーをプレイし、隠しドットを見つける
攻略順として上から進めていくことにはなっているが、レースゲームが公表されている以上、もっと早く見つかりそうな気がしないでもない。最初賞金獲得後の無駄遣いパートも、伏線として機能しており、どれも物語において重要な役割を持っていた。
特に現実世界に発送したギアは、母親の彼氏に盗まれることで殺害を免れ、ノーランに対する怒りの要因の大きな一つとなっていて良かった。ウェイドは家庭環境が悪く、叔母の死に対してもそこまで引きづらなそうだと思っていたので、後に叔母について言及されていて驚いた。
案内人も案内人の割にはよく喋る、意見を言う事から違和感あったが、重要な人物だった事があとから分かり、気持ちが良かった。その案内人に気に入られたことが勝利に繋がっているのも良かった。アルテミスを倒して救うシーンも、ゲーマーらしい起点の効き方で良かった。
金田バイクやメカゴジラ、ガンダムなど日本モチーフのモノや、日本由来のモノが数多く登場していた。
ゲーム内でフィーチャーされている80年代に、日本のポップカルチャーが盛んだったことも理由としてあるだろう。
ゾウとトシロウも、日本人ではなさそうなものの日本人的な顔立ちで、アバターも忍者、侍と明らかに日本を意識しているキャラクターだった。元ネタが日本以外のものは拾い切れていないところも多いとは思うが、それでも十分楽しかったし、ターミネーターなどネットミーム的なものも扱われていて良かった。
ネットリテラシーも学ぶことができる映画となっており、「ネットで本名を出さない」「ネットの人と合わない」「パスワードをメモした紙を不用意に保管しない」等と、注意すべきことが分かりやすく描かれていた。
プレイしながら町中を歩いてる人が多いことや、ゲーム内の範囲攻撃が、現実でも同じ範囲で起こってることなど、若干気になる部分はあったが、総合して面白い映画だった。
若