このレビューはネタバレを含みます
一度見終えてからなんとなく
二回目を見始めたのですが、
ゴードンの気持ちが痛いほど感じ取れて
泣けてきた。
サイモンと再会した時のゴードンが
この時はまだまともに見える。
トラウマに苦しみながら
自分なりに折り合いを付けて生きてきた、
サイモンの言う「自分で乗り越えた」人
にも見えるんですよね。
本当に乗り越えるために、
過去を過去にするために、
サイモンの口から
「あの時は悪かった」
その一言が聞きたかっただけ。
というのがすごく見えてきたんです。
恐らくゴードンは
元々変わった子だったろうし、
事件後さらに居場所をなくして
苦しんだろうけど
前向きに生きていこうとしてる。
ただ、サイモンが思いやりを
ゴードンに贈れば良かっただけの話。
「お返し」に期待して
贈り物をやめないゴードンが切ない。
そして確かに常軌を逸していくけれど、
ゴードンは心根が優しい。
自分が受けた以上の傷を
サイモンに負わせていないし
あのあとに
いくらでも再起の可能性があるやないか。
雨降って地固まるかもしれんやないか
あの夫婦。
去り際ゴードンが
病院にそっと置いていったバッグの中には
何が入ってたんだろう。
殺るか殺られるかの場合を想定して凶器？
違う気がする。何だろうな。
難解過ぎない余韻が心地よかった。
ゴードンは本当に
優しさを失わない強い人だ。
サイモンセッズ、頑張れよ。
